生保アクチュアリー試験勉強

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生保1所見ノート_1989,1990

生保1_所見問題

1989-3-1_解約返戻金

問題

解約返戻金について、現在一般に用いられている算出方法とその考え方を述べ、今後の在り方について論述せよ

回答の骨子

  • 解約控除の設定
    • 答案では10年にわたり線形補完としている。
    • 今日的には次の要素がある
    • 低・無解約返戻金型商品と予定解約率の設定
    • 解約返戻金額の最低保証のある変額年金とそのオプション性
    • MVAの機能のある商品
    • 保険料計算基礎率と標準責任準備金制度の関係
  • 解約控除の意義
    • 新契約費支出の回収
    • 投資上の不利益
    • 逆選択防止
    • ペナルティー
    • (今は挙げられていない)解約事務処理のための手数料
    • (今は挙げられていない)大数の法則の維持
  • 公平性の問題:特に残存する契約者との公平性
  • (今は挙げられていない)簡便性:ITの発達した今日ではあまり意識されないか。MVAとかは責任準備金にも跳ねて面倒だが
  • 開示の問題:返戻金額を記載した表を送っているがそれで十分か。(今でも大して変わってないような気がする)

1989-3-2_疾病入院の発生率

問題

疾病入院特約(保険)の基礎的経験率が上昇傾向にある場合、基礎率のあり方、既契約対応等、考慮すべき点について所見を述べよ

回答の骨子

  • 第三分野の特性
    • 経済・社会動向に対してより顕著に反応する
    • 医療技術の高度化、医療費水準の高度化、医療機関の利便性の拡大により影響を受ける
    • 入院の判断は主観的
  • 対応策
    • 売り止め・料率改定
    • 安全割増の見直し
    • 不担保期間の見直し
    • 保険期間の短縮
    • 給付内容の改定
    • 責任準備金の積増し(危険準備金含む)
    • 新旧商品との公平性は配当等で対応
  • 今日的に追加したいもの

1990-3-1_アセットシェアの応用

問題

我が国においてアセットシェア概念の応用が可能と思われる事例をあげ、その目的、内容、留意点を説明し、併せて、その手法の持つ意義、問題点について述べよ

回答の骨子

  • 配当率設定の基準や新商品開発に際しての収益検証
  • 非経済前提の設定
  • 経済前提の設定
  • 投資した金額を回収できるか、回収年度はどの程度か
  • 利率によるブレの大きさ
  • 収支分析などを各社行っている現在においてはあまり意義がない回答可

1900-3-2_新しい分野の医療保険

問題

新しい分野の医療保険(例えば高度先進医療保険等)を開発するにあたって、アクチュアリーとして留意すべき事項を挙げ、所見を述べよ

回答の骨子

  • 少子高齢化等、ニーズ
  • 商品性
    • 過大な給付(オーバーインシュアランス)の回避
    • 不要な医療行為の回避
    • 特約か主契約か
    • 金銭給付か現物給付か(現物給付は特に、医師が治療を進めたりと不要な医療行為が起きる可能性がある)
    • (今だったら)更新タイプや待期間等、不確実性を抑えるための商品性を導入。
  • 発生率の設定
    • 厚生労働省の統計データ
    • 独自調査
    • 過去の給付の発生
    • (今だったら)自社の査定・給付事由を踏まえた統計データ
    • (今だったら)他社の保険料水準
    • (今だったら)安全割増の水準、あり方。祖発生率の作成方法
  • そのほかの基礎率
    • 予定事業費率体系
      • S比例の体系はなじまない可能性がある(なぜか触れてないけど)
    • 死亡率は第三分野用等死亡保険用とは異なるもの
  • 発生率悪化に対する対応
    • 再保険の活用
    • 危険準備金の積み立て
    • 配当率の引き下げ(当時らしい)
    • 基礎率変更権
    • 売り止めの検討